都会のオアシス 街のラーメン屋さん
ラーメン屋はお一人様の味方
街のラーメン屋さんは、一人旅loverにとっては、心強い味方です。
なにがいいって、一人で食べても全く気まずくないのがいい。
見知らぬ街を一人で旅しているっていうだけで心細いのに、まわりにはカップルたちの笑顔が溢れる、おしゃれなお店しか無かったとしたら。
それなのに、猛烈にお腹が空いているとしたら。
その心細さたるや、まるで砂漠の真ん中で道に迷ったかのようです。
そんな時、ひっそりと佇むラーメン屋さんを見つけた時の安心感といったらありません。
湧き水がきらめくオアシスを見つけたようなものです。
あぁこれで助かった。もう周囲の視線に怯えなくていいんだ・・・
カップルの笑い声に自尊心を引き裂かれなくていいんだ・・・
ラーメンの注文方法
さて、お店に入ったらラーメンを注文しましょう。
自分の胃袋が何を欲しているのか、そっと耳を澄ませて下さい。
いいんですよ、時間をかけて。じっくり選んでください。メニューはのびません。
頼むものが決まったら、大きな声で注文をしましょう。恥ずかしがって、声が小さくなっては行けません。
以前、思いがけずカウンター席で美人に挟まれ、恐縮して声が小さくなったばっかりに、チャーシュー麺を頼んだはずがおつまみチャーシューが出てきてしまったことがありました。
「えっ?この人、チャーシューしか食べられないほど少食なの?」
「おつまみをチョイスしておきながら、一緒にお酒を頼む甲斐性もないの?」
両サイドを固める美人の心の声が聞こえてきそうで、チャーシューをかき込んでお店を飛び出しました。
おつまみチャーシュー 350円。
なにしてるんだか。
ラーメンとコショウ少々
今回はそんな失態を犯すこともなく、無事に注文したラーメンが目の前に届きました。
熱々のスープにふぅふぅ息を吹きかけると、メガネが曇ります。でも、気にしない。だって誰もみていないんだから。
曇りが取れるまで、白く霞む幻想的な視界で店内を見渡すのもおススメです。まるで、おとぎ話の世界に迷い込んだような気分を味わえます。
おや、霞の中から、誰かの姿が浮かんできました。妖精でしょうか?
おっと、ラーメン屋の大将でした。
それにしてもこのラーメン、うまいなぁ、うまい。
半分くらい食べたら、コショウを少しかける。
すると、これまでとは味わいが変わります。
ズルズル吸い込んだ麺の食感を、暖かいスープが包み込む。そこに、コショウの刺激が追いかけてくる。
完璧なコンビネーションです。
コショウをかけすぎると、一気に刺激たっぷりの大人の世界に誘われますので、かけすぎにはご注意を。
今夜は帰りたくないの。
そんな大人の世界を味わいたい時には、敢えてコショウの山盛りをお勧めします。